昭和20-30年代、戦後の国の施策「大造林事業」で全国の山に杉とヒノキが植えられた。
杉は今、伐採時期に入り各地の山で杉の伐採が行われている。
杉の価格は相変わらず低迷しているが、補助金と中国・韓国特需で何とか赤字が出ない状態。
一方、杉の次に植えられたヒノキは、もう十年もすれば伐採時期に入る。
ヒノキは同じ大きさであれば杉の倍の価格がする。
大いに期待して植えたのであろうが、今のヒノキの現状は散々たる状態である。
植えられたヒノキはほとんどがトックリ病に罹っているのだ。
トックリ病とは幹の根本がトックリ状に膨れる病気だ。
病気の原因はよく判らないが、九州の土壌がヒノキの生育に適していないので
発病すると言われている。
九州を覆う阿蘇山の火山灰土はヒノキの生育に適していないようである。
また、近年の鹿の増大によるヒノキの食害も深刻だ。
木の皮を鹿に剥がれ枯れたヒノキを各地の山で多く見る。
写真はトックリ病に罹ったヒノキ。写真では少しトックリ病の症状が判り難い。

(久住山の仙人)
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