昨夜、開催された「認知症の事例発表・研究会」に出席した。私の両親も高齢で認知症の兆しがみられ、認知症がどういうものかを、より知りたかったためである。発表のなかで事例対象の妻が「軽い認知症の夫が夜中に散歩するのでイノシシに襲われないか心配だ」とこぼしているという報告があった。大多数の人にとっては、「なんと現実離れした心配こと」と可笑しく思うかもしれないが、一週間ほど前に実際イノシシに威嚇された私は、これは他人事ではないと思った。人を怖がらない遺伝子を持ったイノシシとツキノワグマは早くに人に狩られ、現在生き残っている個体は皆人を恐れると言われている。したがってイノシシが人を襲うことは絶対にないと言われてきた。しかしイノシシの個体数が近年急激に増えた結果、人を怖がらない遺伝子を持っイノシシが出現してきたのであろう。人家近くに住み、いつも飼い犬に嫌がらせを受けていいるイノシシが特に危険である。飼い犬を連れての散歩は注意を要する。イノシシは人をイヌの仲間と思って人にも攻撃を仕掛けてくる。実際、飼い犬がイノシシに襲われることは多いし、傍にいた飼い主もイノシシに追っかけられたという話も聞いた。写真はイノシシの箱罠。
(久住山の仙人)
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