今日の長湯・久住は薄曇り。少々肌寒いです。散歩していたら、道路脇に伐採された杉の丸太が積み上げられているのを見ました。最近、伐採されたスギ、ヒノキをよく見ます。木材市況が良くなってきたのかな。円安で輸入木材が高くなってきたからかな。零細林業家の私としても嬉しいことです。
ところで木材のことご存じですか。スギは切断面が赤い色をした木が上質。黒色をしたのは価値が低い。このことは他の木においても共通の判断基準。スギの品種としてはアヤスギが上等。大分県日田地方に多いヤブドオシ(ヤブクグリ)は中等。ヤブクグリは根が曲がる欠点あり。日田ではこの曲がった根の部分で下駄を作る。宮崎県の飫肥地方由来のオビスギは下等。成長は速いがその分、材質が疎でスカスカ。今まで九州で一番値段の高かったスギは熊本県阿蘇の「国造神社」のご神木で1本の値段が9千万円。私が関係する城原八幡社のご神木も雷が落ちて先が折れていたにもかかわらず2千5百万した。しかしこれで驚いてはいけない。ケヤキの古木は1億円を超えることも珍しくはない。日本で珍重される木はケヤキ、ヤマザクラ、モミジ、ヤマナシ、ケンポナシ、少し値段が下がってセンダン、クリ、クルミなど。尚、単位容積(1m立米)当たりの値段ではクワとイヌエンジュがダントツで高価。最高級の床柱はこれである。ヒノキはスギの2倍、マツはスギとヒノキの間位の値段である。写真はスギの丸太。断面は赤い。
(久住山の仙人)
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