7月12日(土)と13日(日)の両日、竹田市久住町で恒例の「久住高原の唄全国大会」が催される。そのため地元の竹田市では連日連夜、各地区の公民館などで出場者の唄の練習が行われている。私も昨夜、白丹公民館の練習に参加した。9時過ぎ練習が終わり帰ろうとして駐車場に行くと、一足先に出た仲間達が私の軽トラックの前に集まっている。何事かと近寄ってみると1メートルはあろうかという大きなシマヘビが私の車のフロントガラスにへばり付いている。「これじゃ運転しにくかろう」と言って80歳近いオバサンが小さな棒でシマヘビの背中を突いたところ、何とヘビは軽トラの2-3センチほど開いていたサイドドアーのガラス戸の隙間から運転席の中に入り込んでしまった。軽トラの運転席は小さな座席が二つあるだけで、とにかく狭く作られている。この狭い空間でヘビと一緒に過ごすのは、たとえ短時間と言ってもさすがに私も嫌だ。特にシマヘビはとにかく気性が荒く人に咬みつくこともある。しかも死ぬことはないが弱い毒を持つ。私は手袋をしてヘビを車からつかみ出そうと運転席を探したが不思議なことにヘビは見つからない。他の人にも探してもらったがやはり見つからない。他の人が言うには「ヘビはペダルの隙間からエンジンルームに入りこんだんだろう。車を走らせていたらエンジンが熱くなり、それに耐えられなくなって運転席にまた戻ってくるよ」などと、他人事だと思って無責任なことを言う。私もいつまでも駐車場に居るわけにもにもいかず、ヘビを車に乗せたまま家に向かった。
一週間後、この軽トラを使う日までに、ヘビが自主的に車から退去してくれることを願う。
田舎に暮らしていると面白いが、とんでもない珍事に時に出くわす。(久住山の仙人)
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