写真の尺八の竹は3年前、散歩している時に竹藪で見つけた。
根がコウモリ傘の柄のように釣り針状に曲がっていて
太さも尺八に丁度良いので切って持ち帰った。
当所は釣り針のような形をしており、そのままの形で尺八を作ろうと思ったが
節を抜くのが難しいのと、吹き込む空気の通りが悪く笛にならなかった。
仕方なく根の半分ほどを切断したら、洋楽器のホルンのよになった。
これでも節を取るのが難しいのと、曲がっているため吹き込む空気の流れが悪く
ドレミを調律するのには大変苦労した。
孔の大きさや数、位置、角度などに工夫を加え
最近やっと楽器として使える尺八になってきた。
こんなに曲がった一本物の尺八は日本国中
何処を探してもあるまい。
今や尺八吹き羨望の尺八である。

(久住山の仙人)
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