40年ほど前から時々、神仏を彫っている。
材料は石または木。
石の場合は鉈とタガネで。
木の場合は斧とカッターナイフで。
いづれも円空ばりで荒削りの作品になる。
自慢ではないが木で彫った神仏像は好評だ。
是非とも欲しいという人が多い。
けっして腕が良いのではなく、使う木が良いのだ。
私は竹田地方に稀に自生しているイヌエンジュを使う。
イヌエンジュは日本の木の中では木肌が一番美しい。
また値段も一番高く、高級床柱に好んで使われる。
硬くて彫り難いが、出来た作品は黒光りしてきれいだ。
写真は彫り始めの作品。
弁財天を彫っている。
弁財天は芸事の神様。
外国(インドか中国)から来られた女性の神。
私は三味線、尺八、篠笛が上手くなりたいと念じて弁財天を彫る。

(久住山の仙人)
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