昔、久住町に 白壁康 という絵描きさんがいた。
元々は熊本県の生まれで、戦後、久住町に移り住んできた。
私は小学校3、4年生の時、2年間、白壁先生のお宅に絵を習いに通った・
先生は一年中、キャンバスに向かって絵を描いていた。
一月の内、25日間は 久住山を
残りの5日間は エノハ(ヤマメ)を描いていた。
私が習っていたころは 久住山とエノハしか描かなかった。
それを毎日、毎日描いていた。
一年中、ヨレヨレの白いワイシャツと灰色のズボンを身に付け
キャンバスに向かう白壁先生の姿には鬼気迫るものがあった。
今、「九州のゴーギャン」として評価が高まっているのは
弟子の私としても嬉しい。(久住山の仙人)
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