最近、あちらこちらで木の伐採現場に出遭う。景気回復によるものか、それとも円高のせいか、木材市況が回復しているのであろう。ささやかな林業家の私にとっても嬉しいことである。
ところで、木の伐採現場の様子がここ4-5年の間に激変してしまった。今までは樵さんがチエンソーと斧とクサビとロープと小型のけん引機を使って一本一本、木を切り出していた。
ところが今ではブルドーザーのような重機が山に入り、林道を作り、木を切り、枝を払い、玉切りを行い、そして車に載せる。以上の作業を重機が短時間に一気にやってしまう。とても効率的。そして安全だ。
ただ、今まで熟練の樵さんが行っていた間伐と異なり、機械が行うのは皆伐だ。環境へのダメージは大きい。一時的には禿山になり、日本が誇る秋田、木曽、吉野などを代表とする美林を造ることはもう望めない。写真は木を切るための重機。(久住山の仙人)

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